まぼろしの人

 変わってしまったその場所の「以前の姿」を感じようとする時、懐かしい映像が脳裏に浮かんでくるわけでもない。

 映像でいえばフェードイン、オーバーラップの状態で、何かが浮かんでくる感じだ。

 何か、記憶と現実がこすれ合う感じ。

そしてそれは、居抜きの物件や、同じビルのテナント違いの状況に遭遇するとよく起こる。


 以前そこにいた自分の姿に思いを馳せ、その後ろ姿を見送る時、自分の姿も「まぼろしたち」の一人なのだ。

 今回はそんな「時間」を曲にしてみました。『幻たちの街』。

 聴いていただけたら嬉しいです。

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